疑問視される昔ながらの避難方法
季節の変わり目を迎えた今、皆さんいかがお過ごしでしょうか? 今年は梅雨入りが遅かった分を取り返すかのように、あちこちで大雨が発生しています。今後も豪雨や洪水、土砂崩れなどの災害にはくれぐれもご注意ください。
そんななか、気になるのが災害への備えです。防災対策については、本コーナーでも度々ご紹介してきました。さらに有意義な情報をお届けしようと関係各所でお話しを聞くうちに、昔ながらの避難方法について「本当にそれでいいのか?」と見直す動きがあることがわかりました。
もぐりこもうとする机が凶器に……
火災が発生した際、これまでは「布で口をふさぎ、低い姿勢で逃げる」のが良いとされてきました。しかし今では「早歩きですぐ逃げる」を推奨しているようです。煙の動きはとても速く、ハンカチを探したり、姿勢を低くすることが逃げ遅れの原因となるからです。
室内で大きな揺れを感じた時、「机の下のもぐりこむ」が安全とされていました。しかし、「固定されていない机は危険」との意見もあります。もぐりこむ前に机の上のものが落ちてきたり、机そのものが暴走してぶつかる危険性が指摘されています。
避難生活についても、頭を切り替える必要があります。給水車から水をもらうのに便利なのは、「バケツ」よりも「ポリ袋」が良いとされています。バケツで運ぶと搬送中に貴重な水をこぼしてしまいがちです。砂ぼこりやゴミが混入することも。ポリ袋に水を入れてバケツで運ぶのが良いでしょう。
ただし、こうした発災時の対応には、完璧な答えはありません。臨機応変な判断を心掛けてください。
復旧作業の前に記録写真の撮影を!
さて、冒頭では大雨について触れましたが、政府は住まいが水害を受けた場合、片づける前に、家の被害状況がわかる「写真撮影」を呼びかけています。行政の支援や補償を受けるためには、被害状況を記録することが大切なのです。政府広報オンラインにて「住まいが被害を受けたとき、最初にすること」といったタイトルの記事があるので、もし良ければご覧ください。
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202003/2.html
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下記は、防災をテーマとしたコラムのアーカイブです。いずれも気軽に読める内容です。皆さんの安全を守る上で、少しでもお役に立てばと願います。
「お・か・し・も・す・き。何の標語かわかりますか!?」 2018.09.18
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