NPO法人やさしいデザインのWeb/SNS担当の宮嶋健人です。

おかげさまで昨年より、NPOの活動の一環で

WebやSNSの活用について、セミナー講師を担当させていただく機会に恵まれています。

 

WebやSNSのセミナーで必ずお話させていただく内容の一つに

「WebサイトとSNSでは広報における役割が異なる」という話があります。

SNSの投稿・情報を見て「あ、こんな○○があるんだ」と認知・関心を生み、

Webサイトへ進んでいただき「へ~、なるほどなるほど」と情報収集をしていただく、という具合です。

 

情報収集の結果、「これこそが自分が探していたものだ」ということになれば

次の行動(問い合わせたり、予約したり、購入したり、電話をかけたり、来店したり)が生まれて

広報目的達成!!…ということになります。

 

さて、今回のコラムでは、Webサイトを訪れた方がきちんと情報収集を達成するために不可欠な

Webサイトの「グローバルナビゲーション」(ページ最上部のメニュー)の構成方法のうち

2012年頃からとても流行し始めた気がする「対象者別メニュー」についてお話します。

 

 

◆「内容別メニュー」よりも「対象者別メニュー」のほうがわかりやすい場合がある

 

Webサイト最上部のメニュー(グローバルナビゲーション)には、

どのページにどんな内容が入っているかを示すメニュー項目が並ぶ

いわば「内容別メニュー」を設定する場合が最もポピュラーです。

(例:「事業内容」「お知らせ」「イベント」「法人概要」「お問い合わせ」)

 

これはこれでわかりやすいのですが、

Webサイトの対象者が複数にわたったり、内容が盛りだくさんな場合には

目的の情報にたどり着きやすいように「対象者別メニュー」が設定されていると親切です。

 

例えば銀行のサイトであれば

「個人のお客さま」「法人・個人事業主のお客さま」「株主・投資家のみなさま」。

例:京都銀行 https://www.kyotobank.co.jp/

 (対象者別メニュー+内容別メニューを組み合わせています)

 

大学・短大・専門学校であれば

「受験生の皆様へ」「在学生の皆様へ」「保護者の皆様へ」「卒業生の皆様へ」「企業の皆様へ」「地域・一般の皆様へ」。

例:京都大学 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja

 (対象者別メニューと内容別メニューを2本立て。対象者別メニューを進むと内容別メニューへの案内になっています)

 

医療機関・病院であれば

「初めて受診される皆様へ」「お見舞いに来られる皆様へ」「医療関係者の皆様へ」「地域の皆様へ」。

例:医仁会武田総合病院 https://www.takedahp.or.jp/ijinkai/

 (対象者別メニュー+内容別メニューを組み合わせています)

 

そんな具合で、情報発信の対象者の幅が広かったり、規模が大きかったりする場合には、

ぜひ対象者別のメニューの採用についても検討してみてください。なかなか便利です!

 

 

◆「対象者別ページ」を作って積極的に姿勢表明も

 

また、このような考え方を応用して

 「メディアの皆様へ」

というページを作って取材窓口や資料ダウンロード方法を案内したり、

 「同業者の皆様へ」「代理店の皆様へ」

というページを作って取引拡大を図ったりと、

 「我々はこういう方に向けて積極的に接触していきたいですよ~!」

ということを表明・呼びかけをしても効果的かもしれません。

 

例:セーフティーサービス株式会社 同業者の皆様へ

例:株式会社ディスコ 報道機関・マスメディアの皆様へ

例:リック株式会社 新規取引をお考えの方へ

 

 

グローバルナビゲーションについては他にもいろいろなワザがあり

例えば、メニュー項目が第一階層にとどまらず第二階層以降にとどまる場合に

ドロップダウンメニュー(上からぴろんと下りてくるメニュー)や

メガナビゲーション(巨大なドロップダウンメニュー)など

さまざまなナビゲーションが日々発明されています。

また改めて別のパターンをご紹介したいと思います。

 

一連のコラムがWebサイトのグローバルナビゲーションをもっと見やすく使いやすくして

ぜひ利用者の皆様に快適に情報収集していただく一助となりましたら幸いです。

 

「うちのホームページのグローバルナビゲーションを改善したい!」

というご相談・ご依頼も喜んで承ります。お気軽にお問い合わせくださいませ。