こんにちは、足立です。

早いもので11月。。

どうやら今回が僕の2019年ラストコラムになりそうです。

 

さて、僕の普段のお仕事はWebサイトや壁面パネルのデザインが多いのですが、

時々プリントTシャツを作りたい! といったご相談をいただく事があります。

イベントで販売する販促用Tシャツや飲食店のスタッフTシャツ、

またはスポーツチームのユニフォームや、町内会のお父さんグループのTシャツ などなど、

やはりTシャツは永遠に不滅。。と感じます。

 

そんな訳で、以前「Tシャツデザインの定番パターン」という記事を書きましたが、

今回は、プリントTシャツの制作にあたって押さえておきたいポイントをお話しします。

 

 

どんな業種の会社に発注するべきか?

現在、プリントTシャツの制作は衣類の専門店に限らず、多様な業種の会社が参入しています。

そんな中、どの業種が良いとは一概に言えないので、それぞれの特徴を踏まえ、

条件に合ったサービスを提供できる会社を探すのが良いでしょう。

◎プリント工房

衣類のプリントを専門に行っている会社です。

多くは自社に設備を持っているため、衣類のプリントに関する知識やノウハウが豊富で、

他業種では対応できないようなプリント加工を行えるのが特長です。 

また、プリントのデザイン制作から対応できる会社がスタンダードになっています。

◎ノベルティ制作会社

文具や雑貨の名入れサービスを行う、販促アイテムの制作会社です。

一昔前は衣類の専門店に比べてサービス内容がかなり限られていましたが、

今や、これらの会社はTシャツBODYの品番数からプリント加工まで、かなり充実している印象です。

衣類以外の販促アイテムも制作する場合など、一括で発注できるメリットがあります。

◎印刷会社

ちらしやパンフレットといった紙媒体の印刷会社がTシャツのプリントを請け負うケースがあります。

衣類専門の会社では難しい極小ロットでの制作を低価格で対応する会社もあり、

少人数、個人用のTシャツ制作に向いているかもしれません。

一方で、TシャツBODYの品番数やプリント加工のバリエーションは限定されている印象です。

◎デザイン制作会社

Webサイトやグラフィックのデザイン会社がプリントTシャツの制作を行うケースがあります。

他業種とはひと味違ったプリントデザインを求める方におすすめです。

◎スマホアプリ サービス

昨今、大手の衣類メーカーなどがスマホアプリによるTシャツ制作のサービスを展開しています。

他業種と比べてものすごくお手軽な方法での制作が可能です。

TシャツのBODY品番やプリントの種類にはかなり制約がある印象です。

 

TシャツBODYのメーカーや品番っていっぱいあるけれど…

ある意味、もっとも重要なポイントと言えるのがTシャツBODYの選定です。

お洒落なプリントが入っていても、生地が粗悪だったり、型がヘンテコだと衣類として台無しです。

(実際、首回りがあっというまにダルダル状態になる品番も存在します)

現在、国内外の様々なメーカーが無地BODYをリリースしていますが、ド定番の2点をご紹介します。

◎PrintStar (プリントスター) 5.6oz / ヘビーウェイトTシャツ

無地Tシャツの王道メーカー「PrintStar」によるヘビーウェイトTシャツ。

国内トップクラスの出荷数を誇るといわれている品番です。

肌触りの良い質感と超豊富なカラバリエーション、生地の耐久性もそれなりに定評があります。

Tシャツプリントを行う会社の多くは、この品番を主力で取り扱っています。

◎UnitedAthle (ユナイテッドアスレ) 6.2oz / プレミアム Tシャツ

無地Tシャツの国内メーカーとして、上記のPrintStarと双璧をなすのが「UnitedAthle」です。

その中でも、厚みのある生地で非常に耐久性に優れた品番がこのプレミアムTシャツです。

他の品番と比べて高価格となりますが、シーズンを超えて何度も着回せるTシャツBODYです。

 

これらの品番は、日本人の体型にあったパターンで作成されているため失敗はないと思いますが、

それでもシルエットや質感の好み、スタイリングは人によって異なるため、

事前にサンプルを取り寄せて試着される事をおすすめします。

 

プリント手法の特性を押さえよう

Tシャツプリントの手法は「シルクスクリーン」と「インクジェット」の2つがベターです。

それぞれ一長一短があるため、デザインの内容や発注条件と照らし合わせ、

相性の良い手法をチョイスされると良いでしょう。

◎シルクスクリーン / ラバープリント

Tシャツのプリントにおいて最も一般的な手法です。

生地の表面にインクが張り付いたような仕上がりで、耐久性に優れています。

ただ、1色ごとに版を起こすためデザインの色数が増えるごとにコストが倍増していきます。

また、細かい柄には不向きで1~2mm以下の柄は再現できない可能性があります。

〈特長〉

・耐久性:非常に高い

・相性の良いデザイン:シンプルな文字やロゴマーク など

・版を起こすため、ある程度数を作らないとコストが割高になる

◎インクジェットプリント

インクを生地に直接吹き付けるプリントの手法です。

シルクスクリーンのラバープリント比べて耐久性の面では劣りますが、

「版」が存在しないため、デザインに使える色の数は無制限で、

さらに細かな図柄も再現できるのが特長です。

〈特長〉

・耐久性:シルクスクリーン/ラバープリントに比べると劣る

・相性の良いデザイン:写真やカラフルなイラスト など

・版が必要ないため、超小ロットでも比較的安く制作できる

 

これらの手法は、厳密にはインクの種類など細かな区分けが存在しますので、

仕上がりにこだわりたい方は、制作会社に相談されると良いでしょう。

さらに、もっと変わったプリントをお求めの場合…

箔、発泡、ホログラム、 ラインストーン  等々  無数の手法がありますが、

これらは衣類専門のプリント工房でも対応できる会社は限られるかなと思います。

 

実は大事!デザインのサイズ設定について

◎パソコンの画面上と実物では印象がぜんぜん違う

意外と落とし穴なのが、プリントするデザインのサイズ設定です。

制作会社に「おまかせ」するのも良いですが、パソコンの画面上で良い風に見えても、

いざ実物を着てみると、なんかイメージと違う..という残念なケースも、ままあります。

面倒ですが、プリンタで出力したデザインをTシャツに貼って着てみるなど、

事前に実物のサイズバランスを見ておくと良いかもしれません。

◎複数サイズのTシャツを作る場合、基準BODYの設定が重要

S〜XLといった複数サイズのTシャツを制作する場合、基準にするBODYサイズの設定が重要です。

プリントの際には、基本的に1つのデザイン寸法を設定し、各サイズのTシャツにプリントするため、

例えばSサイズのBODYを基準にデザイン寸法を設定してしまうとXLサイズにプリントした場合、

デザインが極端に小さくバランスが悪くなる恐れがあります。

全BODYサイズに合わせて適切なデザイン寸法を設定するとコストがかさむので、

中間になるサイズ、または作る枚数が多いBODYサイズを基準に設定するのが良いでしょう。

 

 

以上、すごく簡単ではありましたが、

プリントTシャツの制作にあたって押さえておきたいポイントのお話でした!

今やお手軽かつ低価格でTシャツを作れる時代ですので、一度チャレンジしてはいかがでしょう。

やさしいデザインでもご相談を承っておりますので、お気軽にどうぞ。

それでは〜。