プロ・アマ問わず“とにかく面白い漫才”を基準に、

最も面白い漫才師が決まる「M-1グランプリ」予選に行ってみました。

もちろん見る方です。

わたしが行った日は、総勢約100組、約5時間の長丁場でした。

1ブロック8組ずつ、連続でネタを繰り広げます。

この日は1回戦のため、エントリーした人全員が登場します。

つまり、まだ何も選別されていない。

テレビで見かけるすでにメジャーなコンビから

夏休みの思い出作りに来た幼稚園児コンビまで、

まさにプロアマ問わず、大爆笑もあれば孫の発表会を見にきたかのような

カオスな時間が続きました。

笑えるネタと笑えないネタの違い

3ブロックぐらい観終わったときに、ふとウケる、ウケないの差って

何だろう?と考え始めました ←飽きてきた

それを踏まえて観ていると、ひとつ気づいたんです。

「共通認識」が笑いのポイントだな、と。

みんなが知っているモノが登場するネタほど広くウケる。

例えば、「ドラえもん」のネタだとだいたいの人は理解できるけど、

「進撃の巨人」になるとわからない人が増えます。わたしも含まれます。

 

こんなネタがありました。

娘が連れてきた婚約者がユーチューバーで、「娘さんをください」と

お願いするところを強引にライブ配信しようとしてお父さんが困惑する、

という内容です。

あーありそうありそう、と観ていたら、オチに出てきたのが「ブイチューバー」。

これを全く知らなかったわたしは、最後の最後でちょっと何言ってるかわからない、

となってしまいました。

「靴屋でのサイズ選び」のネタはみんなが笑う。

「おとうさんスイッチ」のネタは親子連れが反応する、

「モデルがSNSにアップするルーティーン」のネタは若い女子ほど笑う、のように

ネタによってウケる人とウケない人の層が違うんです。

これってデザインと一緒だなと思うのです。

 

共通認識とターゲットの掛け算

例えば、ロゴマークをデザインする場合。

「エコ」に関するマークなら、葉っぱを入れたり、緑色にしたりしますよね。

これって、皆さんの中で既に知っている事実で、

「エコ=緑、自然」というイメージが共有されているからできることなんです。

もし葉っぱのマークが赤色だったら、絶滅しそうなのかな?と思うのも、

「赤=何か危険」という共通認識があるからです。

また、それが女子向けであればかわいらしい形にしたりピンクを使ったり、

家族向きであれば明るく害のない雰囲気にしたりします。

 

こういう、誰もが知っているけど思いつかない組み合わせ、さえ見つかれば

お笑いもデザインも大ウケするんですけど…ね。